免震建物点検技術者資格制度について日本免震構造協会では維持管理委員会を設け、「免震建物の維持管理基準」を作成し標準を示すとともに、第3者機関として、主に官公庁からの依頼を受けて免震建物の維持管理事業を行ってまいりました。
この事業を行うにあたっては、協会が規定する条件を満たす点検会社を登録会社として認定するとともに、資格技術者(知識・経験等の資格審査と面接試験により認定登録)の管理を義務付け、維持管理点検業務のレベルアップを図ってまいりました。但し、この認定制度はあくまでも協会が実施する点検事業の範囲において有効であると認めたものでした。
しかしながら、1,000棟を超える免震建物が存在する現在、当協会が係わっている物件以外の多数の免震建物についても、「確実に免震性能が発揮されるよう維持管理点検を行うこと」は免震建物の健全な発展を促すために必要不可欠なこととなっております。免震建物の点検技術者を認定、監督、育成していくことは当協会の主目的とする健全なる免震構造の普及にもつながることであります。
以上のような状況を踏まえ、免震建物の維持管理点検業務は一定以上の能力を有する点検技術者で完結できるよう制度を改めることと致しました。
新たな制度のポイントは、点検技術者を個人資格技術者として認定登録するもので、点検会社の認定登録ではありません。また、認定登録された点検技術者が作成する点検報告書は、当協会維持管理委員会のチェックを経ずに世に出て行くことになりますので、従前の本会の点検資格技術者より更に専門技術者としての能力が要求されることになります。
本「免震建物点検技術者資格制度」は受験資格を持つ者に対して、講習会、筆記試験(一部免除)、面接試験(一部免除)を実施し、合格した者の中で登録を希望する者に対して登録証を発行するものです。また、登録後、本点検技術者は定期的にレポートの提出が必要になります。
なお、当協会では平成12年度から免震建築を適正に施工管理することを目的に「免震部建築施工管理技術者制度」を創設し、既に578名の「免震部建築施工管理技術者」を認定、登録しております。この度創設いたします「免震建物点検技術者」は、先行している「免震部建築施工管理技術者」とともに免震建築の「建築施工管理」から「点検維持管理」まで一貫して適切に管理することにより免震構造の更なる普及を図っていこうとするものであります。
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